Neal Walters

Interviewer Back number Interviewer=Tomomi Watanabe text=Kazuyuki Koenuma photographs=Kenji Sakurai
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関西弁のカナダ人コンサルタント クライアントとの信頼関係が何より大事
※掲載のインタビュー記事は、ポーターズマガジンVol.16(2012年11月)から抜粋したのものです。
※会社名、所属部署名、役職はインタビュー当時のものです。
映画俳優かモデルのようなルックスの、長身で精悍なカナダ人ビジネスマン。だが口を開けば、飛び出すのはコテコテの関西弁というギャップが何ともユニークだ。それでもビジネスにかける思いは、勤勉と言われている日本人よりも真摯で熱い。初の登場となる外国人トップコンサルタントに、仕事術からプライベートまで迫った。

関西弁を話すカナダ人コンサルタントの誕生

 1997年.カナダから大阪に向かう人生初フライトの途中、ニールは数年後の自分が、日本でトップコンサルタントとして活躍していることなどまるで想像していなかった。大阪に住んでいる親戚や兄弟を訪ねて、ちょっと観光をしたら帰ろう。そのくらいの軽い気持ちで大阪に向かっていたのだ。当時、ニールは24歳。カナダのビジネススクールに4年半、ほぼ休みなく通っていた彼は、卒業を機に羽を伸ばして日本を満喫するつもりだった。ところが初めて訪れた異国の地・大阪の居心地の良さに、しばらく腰を落ち着けることとなる。 「お姉さんとおじさんといとこが大阪に住んでいたので、生活の土台ができていて、すぐに馴染むことができました。しばらくは高校や大学で英語を教える仕事をしていたのですが、そのうちに東京に出てビジネスをしたいと思い始めたんです。カナダで私の帰りを待っていた家族と友達は残念がりましたけどね」
そして2004年。すっかり日本語もマスターしたニールは、大阪から上京。翻訳や営業など幾つかの選択肢の中から選んだビジネスは、リクルーティングだった。
「リクルーターとして様々なクライアントと接することで、日本のマーケットにある業種や職種、企業、ビジネスの状況などを身に付けられる。仕事を通して自分も成長できるという期待から、リクルーティングビジネスを選んだのです」
 入社したのはウォールストリートアソシエイツ(現 en world Japan)。採用面接では合計11時間も費やしてニールという人物のことを知り、同時に自社のことを伝えようとする同社の創業社長や採用担当者の姿勢に惹かれた。流暢な関西弁を話す、カナダ人コンサルタントの誕生だった。

信頼が生み出す成功のサイクル

 今でこそ社員数160名規模のen world Japanだが、ニールが入社した当時は社員25名〜30名の小さな会社だった。だが、先輩コンサルタントたちとの距離が近いその環境が、ニールを急成長させていった。
「非常に優秀な先輩やメンターが周りにいて、書籍をもらったり、付きっきりでトレーニングをしてくれたりなど、多くのことを教わりました。またオフィスにいれば、先輩たちがどのように電話をしているのかを目の前で勉強できますし、分からないこともすぐに聞くことができます。その中で自分なりのスタイルを見つけていきました」
 en world Japanでは成功報酬型サービスのほかにリテインド・サーチ型サービスを扱っている。当時は、リテインド・サーチの多くをニールが担っており、彼はシニアレベルのHRリクルーティングを専門とし、実績を積んでいった。コンサルタントとしてのモットーは、「顧客に無駄な時間を費やさせることなく、企業課題を解決するための最適な人材ソリューションを提供する」こと。そのために何より必要なのは、クライアントから信頼されることだという。
「Fortune500にランクインしている世界的に有名な金融機関から、ディレクターからシニアスタッフレベルまで人事部をゼロから構築してほしいという依頼を受けたことがあります。本件は独占案件でリテインド・サーチという形で行われました。このような機会をもらえたのは、会社同士の信頼や、私以外のチームが勝ち取ってきた信頼のおかげです。これらがあってはじめて、私の提案も聞いていただくことができたのです」
ニールは謙虚な笑顔でそう語る。「en world Japanには、創業者が育み、現社長が守り続けてきたチームワークを大切にするカルチャーがあります。当社のコンサルタントは自分に利益がなかったとしても、誰かのために協力するという思いを常に持っています。このカルチャーを引き継いでいくことが、私たちが目指している一つのゴールなのです」
 チームワークを大事にすることは、結果的にクライアントの利益に繋がる。そして信頼を集め、さらに大きな成功へと結びつく。そんなサイクルの中で、ニールは会社と共に成長してきたのだ。
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ニール ウォルターズ

ニール ウォルターズ

1974年生まれ、カナダ・トロント出身。 Wilfrid Laurier Universityにて経済・ビジネスを専攻し、成績優良にて卒業。在日歴15年。大阪・東京での在住経験を持つ。1997年から大阪にて教育関連の事業に従事した後、2004年東京に転居し、人事部門のコンサルタントとして、ウォールストリートアソシエイツ(現en world Japan)に入社。特に「人事」領域に関しては、業種を問わずグローバル企業に対して数多くの成功事例を持つ。流暢な日本語とカナダ出身のグローバル感覚を活かし、日本およびアジアパシフィックに広いネットワークを有しており、その人脈を活かして、同社のビジネス拡大に貢献。現在ジャパンセールスディレクターとして日本国内全ての営業を統括している。趣味は、旅行、料理。またスポーツは自身で行うのも、観戦するのも大好き。

[Corporate profile]

エンワールド・ジャパン株式会社

en world Japanの前身であるウォールストリートアソシエイツは、日本で1999年に金融、財務を専門とする会社としてスタート。2010年にはエン・ジャパン株式会社のグループ企業となり、現在は日本国内だけではなく、シンガポール、香港、オーストラリア(Calibrate社)でもビジネスを展開し、アジア太平洋地域にわたってサービスを提供している。