Sawako Ohshima

Interviewer Back number Interviewer=Tomomi Watanabe photographs=Nobuyuki Sasaki
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仕事の原点は相手の目線に立つこといかに選択肢を広げ、相手から選んでもらえるようになるか?
※掲載のインタビュー記事は、ポーターズマガジンVol.09(2011年2月)から抜粋したのものです。
※会社名、所属部署名、役職はインタビュー当時のものです。
求職者はどんな思いを抱えて紹介会社に相談するのだろう?
どんな仕事に就きたくて、どんなキャリアを歩みたいのだろう?
  相手の目線に立つということは、言葉にするよりはるかに難しい。
しかし相手と常に本音で向き合い、きめ細かに実践しつづけてきたトップコンサルタントこそが、今回登場していただく大島佐和子だ。

ユニークな偶然を通じて天職に出会う!?

 華麗なる転身、と書くと少々大げさだろうか。けれど、実際その通りなのだから間違いではない。月刊誌の編集者として働いていた大島が、人材業界に転身したのは2002年の春。トップコンサルタントとして長きに渡って活躍した後、昨年の7月に現場を離れてからは、マネージャー職に就いて医療職の人材紹介を手がける営業部全体を統括している。そもそも、どういう経緯で人材紹介のコンサルタントに転身したのだろうか。 「新天地で仕事をしたいと思って紹介会社に相談したんです。そうしたら、紹介された先がメディカル・プラネット、つまり紹介会社だったんです」
 当時のことを大島は振り返る。紹介会社に紹介会社をマッチングされるという、なんともユニークな偶然だが、それで天職に出会えたのだから、もしかしたら必然だったのかもしれない。また、担当をしてくれた紹介会社の真摯な姿勢は、これから人材業界に飛び込む大島にとって少なからず刺激になったのだという。
「担当の方がとても熱意のある方で、色々希望を聞いてお話をしてくださって、これが紹介会社の仕事なんだなと実感しました。本当にゼロからのスタートでしたが、自分にもできるかも…という気持ちが不思議と芽生えました」
 こうして紹介会社のエージェントに転身した大島。前職との共通点はほとんど無いように思えるが、意外なところで編集者時代のスキルが活かせたのだそう。
「編集者時代、私は仕事の中で取材をしておりましたので、ヒアリング能力は鍛えられていたと思います。求職者に初めてヒアリングをしたとき、「これって取材に似ている!」って感じました。また弊社のスタイルは一気通貫型なのですが、希望を聞いて紹介先をマッチングするという過程がおもしろく感じましたね。紹介から採用までの流れが側面から見えますし、とてもやりやすかったです」
 ちなみに余談になるが、メディカル・プラネットには大島以外にも、不動産業界や看護師など人材サービス業とは異なる様々な業種から転身してきたコンサルタントがいるのだとか。それぞれが刺激し合い、吸収し合いながら頑張っている環境は、とても頼もしく感じますと大島は笑顔で話してくれた。

業界知識がなくても紹介業の目的は果たせる

 大島がメディカル・プラネットに入社した2002年当時、医療業界特化型の紹介会社に一つの転換期が訪れていた。医療機関への医療専門職の派遣が派遣法で禁止されていることもあって、それまでは医療業界への人材供給は紹介かパートが中心で、派遣という就業スタイルは今ほど浸透していなかった。ところが、大島が担当していた薬剤師の場合、調剤薬局やドラッグストアへの派遣は認められていたため、派遣が徐々に増えつつある時期だった。
 そんな慌しい背景の中、人材業界未経験なのに加えて、医療業界という専門的な分野で働く難しさはなかったのだろうか?
「分からない部分はその都度調べましたし、社内にも薬剤師がいたので教わりながら学んでいました。けれど、医療や薬の知識があるに越したことはないですが、もしなかったとしても紹介業の目的は果たせると気づいたんです」
 大島がそう言う背景には、急増していた派遣スタッフとの絶妙な距離感があったそうだ。
「派遣スタッフは同世代の女性が多かったですし、長く勤めていただける方も多かった。その分、登録者との距離が縮まりやすかったんです。そもそも私の仕事は薬剤師ではなく、仕事を紹介することだと認識していましたので、分からないことがあってもそれとなく登録者に質問できましたね」
 また一般的にはインターネットが普及していても、自宅にインターネット環境を持たない薬剤師の方が多かった中で、新たな人材を獲得するためには、薬剤師の国家試験会場の前でチラシ配りをするなどのアナログな営業活動も必要だった。その分業界の経験が短くても、汗をかきながら、濃密な経験を身に付けることができたのもプラスになったのかもしれない。大島はクライアントに対して紹介と派遣という2つの提案を使い分け、トップコンサルタントとしての道を歩んできた。
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大島佐和子

大島佐和子(おおしま・さわこ)

2002年、メディカル・プラネット入社。薬剤師専任のキャリアコンサルタントとして紹介・派遣の第一線で実績を積み、2010年よりメディプラ事業部長に就任。事業部を統括する傍ら、現場経験を活かし新たな事業展開にも積極的に取り組んでいる。

[Corporate profile]

株式会社メディカル・プラネット

2000年8月設立。創業140年を迎えるワタキューグループの一員として、医療・福祉関達業界に特化した総合人材サービスを行っている。
社名の<プラネット>は「重要で優れた方々」という意味を持つ。10年目の節目となった昨年には、医療事務や看護助手などのサーピスも新たに拡充。